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2004年10月3日

昨晩飲んだ一番絞りは、今まで飲んだ中で一番うまいビールでした。
(嬉しくて、一気に3缶空けた)

『最良の日』というものは、こんな何でもない日だったりするのだな、と思いました。


2004年10月21日

コンビニエンスストアの店内に流れているBGMは、大体が有線放送の垂れ流しだそうです。ですから選曲のセンスがどうとか、いちいちそんなところにツッコミを入れても仕方ありません。
あなたがふと立ち寄ったお店で、延々「懐かしの昭和歌謡曲」が流れていたとしても、それは十分許容範囲と言えます。

とはいえ。

おばちゃん店員1人しかいないコンビニでいきなり『伊勢佐木町ブルース』が流れ始めた日にや、あたしゃどうしようかと思いましたよ。


2004年10月26日

10月22日。ばあちゃんが死んだ。

一人暮らしだったばあちゃんが、数年前に体を悪くして老人ホームに入る際、ばあちゃんちのお仏壇を預かっていた関係で、お通夜とお葬式は私の実家で営まれた。
実感がわかないまま帰郷。実家に入ると部屋(の見える部分)はすっかり片付けられ、お棺が横たわっていた。
お棺の中のばあちゃんの顔は、昔よりちょっと小さく見えたけど、ふっくらして色が白くて口紅だけつけてもらって可愛かった。
今にもいびきが聞こえてきそうだった。

親戚から色んな話を聞く。
初孫だった私を、ばあちゃんは本当に可愛がってくれた。晩年、自分の子供の顔すら分からなくなっていた時でも、たまにしか顔を見せなくなった私と、これまで数回しか会っていない私の夫の顔は、見事に覚えてくれていた。

お通夜、お葬式、火葬、初七日法要と目まぐるしく進み、夜みんなでお弁当を食べ、ようやくちらほらと人数が減ってきた。
そういえばばたばたしていて、帰ってきたお骨にちゃんとあいさつをしていなかった。お線香をあげ手を合わせた途端、全身の力が抜け、こらえていたものが一気に吹き出すかのように涙が溢れてきた。
ばあちゃんに何もしてあげられなかった自分に腹が立って情けなくて悲しくて、その場にうずくまり声を上げて泣いた。
親戚のおばちゃんが背中をたたく。
「そこで泣きよったらおばあちゃんが悲しむよ」

…そうだ。今さら泣いてる場合じゃない。
ばあちゃんはもうすっきり楽になったんだ。口紅をつけてきれいにして、数十年ぶりにじいちゃんに会いに行くんじゃないか。
良いではないか。ラブラブではないか。

バイバイばあちゃん。
じいちゃんが待ってるよ。


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