ソフトバンクが、プリペイド携帯から通常契約へ、番号を変えずに変更出来るサービスを開始。
プリペイド撤廃の準備か?
街で見かけた交通安全スローガン。
『運転中 メール一文字 事故一生』
うんなるほど。正に真理。たった一文字で人生台無しにしちゃ、たまったものではありません。
これはあれでしょ、「メール打つならさっさと打て」って事ですよね?
ね?
手話にちょこっとだけ興味が沸き、ちょこっとだけかじってみようかと本屋に立ち寄った。
それらしいジャンルの棚を見つけ、程なく目に留まった背表紙は、
『手話ハンドブック』。
文庫本サイズの大きさだが、いくつかシリーズがあるらしく、番号が書いてあった。
手に取って開いてみる。
…ます目が書いてある。
?
手の位置を示す座標か?
よく見ると、ます目のいくつかに文字が書いてある。
『と』?
『玉』?
『飛』『歩』『香』『金』『銀』『角』…
……ええと。なぜここで将棋が?
頭の中を疑問符で埋めながら、表紙を見た。
そこにくっきりと書いてあるのは、
『手詰ハンドブック』。
……うっかり買わなくて良かったよ。
街をゆくトレンチコートの、
背中にくくられているベルトが、
「要らんのならいっそのこと捨ててくれ」とぼやいている。
色んなタッチや絵柄の絵手紙があったっていいじゃないか、
にんげんだもの。
ソフトバンクの「プリペイド携帯から通常契約への番号引き継ぎが可能」という発表を受け、プリペイド存続の危機を感じた我々は、早速通常契約の携帯電話を買いに行った。
お目当ての機種は既に決めてあるので、話は早いはずだ。
家の近所のショップへ向かい、店員のおねいさんに
「これを下さい」在庫はあった。よしよし。
「ではお支払い方法の説明ですが、」
「はい」
「うちは割賦販売のみとなっておりまして」
「かっぷ?」
見ると、スーパーボーナスというオプション付の価格表が。最終的な支払額は、機器本体価格を大きく上回っている。
「いえ、スーパーボーナスは要らないので通常契約でお願いしたいのですが」
ごくごく真っ当なお願いだと思ったが、何と帰って来た答えは、
「申し訳ありません、うちでは通常契約はやってないんです」
「え」
どうやら、通常契約をするかしないかはショップによって違うらしい。本体価格以外のお金を払いたくない我々は、通常契約を受け付けているという別のショップへ向かった。
念のため、
「ここは通常契約出来ますか?」
「はい、出来ますよ」よしよし。
「ではこれを下さい」
「申し訳ございません、在庫切れです」
「あ」
しかも聞いてみると、わたくしが欲しかった機種は、在庫限りでもうこのショップには入らないのだという。契約以前の問題である。すごすごと次のショップへ。
「この機種は、在庫がありますか?」
「はい、ございます」
「では、通常契約でお願いします」
「申し訳ありません、うちでは通常契約はやってないんです」
「なんと」
こちらを立てればあちらが立たず。わたくしは携帯電話が欲しいだけなのに、何でこんな事になるのか。だんだんうつがぶり返して来て、具合が悪くなってしまった。かといってこのまま帰ると更に悪化しそうだったので、夫に頼んで、遠く離れた市内中心部の比較的はやっているショップまで車を飛ばしてもらった。
ここはわたくしの通勤経路にあり、プリペイドカードを買うのにお世話になっていた所だ。
「ここは通常契約出来ますか?」
「はい、出来ますよ」
「この機種は、在庫がありますか?」
「はい、ございます」
「よっしゃあ!」
声には出さないが、ぐっと拳を握りしめた。
混み合う店内で申込書に記入、1時間以上かかったが、ようやく念願の携帯を入手することができた。
…最初からここにくれば良かったじゃんという話なのだが、まさかこんなことになるとは思いもしなかった訳で。ともあれ、お目当ての機種をゲット出来て、何とかうつもおさまって良かった良かった。
…ロゴがボーダフォンだけど、気にしないのである。