うさぎ縦横無尽

11.火傷とうさぎ

<<<うさぎ一覧


温室
イグアナ飼育に於いて、冬場はとにかく保温に気を使う。部屋の中は24時間オイルヒーターを稼働、更に温室内はパネルヒーターを入れている。
このパネルヒーター、我が家では温室の底部に入れて、その熱が上に上がるようにしているのだが、元々は観葉植物用の物で、触ると結構熱い。このため、うさぎが誤って触れないように、ヒーターの入ったエリアの入り口にネットを張っていた。…のだが。
合成
2010年2月19日。私も夫も不在の日。
夜10時頃に私が仕事から帰宅したところ、わずかな隙間をこじ開けて入ったのか、居るはずのないネットの向こう側にうさぎが居たのである。奥にパネルヒーターがあり、その手前の保湿用タオルの上で目を閉じて眠っているように見えた。
慌ててネットを外してうさぎを引きずり出し、裏返して腹部を念入りに確認した。…火傷しているものと思ったが見た感じ変化は見られず。もしかしたら、ヒーターに触れたものの、熱くてすぐによけたのかもしれない。ひとまず絞ったタオルで腹部を拭き、夜遅く帰宅した夫に報告してその日は終了。

※これ以降患部の写真を含む為、
一部サムネイル表示
(クリックで拡大します)

腹部 下腹部 足

それから3〜4日程様子を見たのだが、相変わらず表面に変化なし。やはりヒーターには触れていなかったのだとすっかり安心しきっていた2月25日。「うさぎの腹が真っ赤になっとる!」という夫の声で現実を目の当たりにする事に。
腹部はすじ状に赤くなっており、その幅はパネルヒーターの表面の形状と一致する。どの位の時間触れていたのかは全く分からないが、四肢や尾の左側が特にひどくただれていて、膿が出始めていた。

オキシフル テラコート 患部

福岡の児玉どうぶつ病院の【イグアナの低温火傷の症例※ショッキングな画像の為クリック注意!】を思い出してしばらくパニックになるも、とにかく患部の感染を防ぐため、スプレー容器に詰めたオキシフルで消毒、テラコートリル軟膏(ヒトの火傷への効果を実証済み)で湿布。併せてYILの山内さんにも報告し、遠隔的に指示を仰ぐ。
ごめんようさぎ。


包帯


内臓への影響を危惧していたが、1〜2日下痢が続いた後正常な状態の便が出るようになった。排便の邪魔になるので、下腹部の湿布は外し、こまめにオキシフル消毒&テラコート塗布を繰り返す。


さかる


生殖機能への影響も危惧していたが、3月4日に発情。苦労しながら一発抜いてすっきりした模様。

日光浴


太陽の力を信じて、裏返しにして患部を紫外線消毒。大人しくしている。
0529腹部 0529膝 0529足
0529尾 0529尾側面

5月29日の患部。
腹部の赤みはほとんど目立たなくなっている。
左足先は壊死した表面が脱落して、ピンク色の皮膚が見える。おそらく鱗はこのまま再生しないものと思われる。
一番状態のひどかった尾はまだ黒ずんでいるが、数日前から壊死部分が剥がれかけている。生きる為に、こうして不要な部分を捨てていくのだろう。15歳間近と云う高齢にも関わらず大した生命力だ。


0623指先 0623左足 


6月23日。
左後肢の「ひとさしゆび」が取れた。
イグアナの指の脱落は比較的多い事例らしいが、今回は間違いなく火傷による壊死であろう。
断面は既に乾燥していた。

0824尾脱落 0824側面 0824正面
0824外側 0824内側

8月24日。
一番状態の酷かった尾の壊死部分がついに脱落。
酷暑の中、朝の日光浴&水浴びをして動き回っている最中にころっと落ちた。
患部は乾いており出血などはなかったが、浸出液の黄色い固まり(匂いがないので膿ではなさそう)が何カ所かあった。
排便をする度に汚れる箇所なので、こまめな洗浄など注意が必要だ。ひーん。


<<<うさぎ一覧