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3:『学研/6年の科学』の教材の夢

(注:当時わたくしは高校2年生でした)

今月の『科学』の教材は生殖をテーマにしたもので、名前は
『分娩マシーン』という(下図1)。



図1分娩マシーン

すぐ使用できるよう、フリーズドライ加工された『イモリ』『カエル』『ニワトリ』そして『ヒト』の受精卵が用意されている。
孵化させたい種の受精卵と、設定された量の蒸留水をマシーンの中に投入、種選択ダイヤル(タイマー兼用)と現在の室温(マシーン前面の縦の目盛)をセットすると、数分〜数十分で幼体が産まれる、という物凄いシロモノであった(幼体はマシーン底部から出てくるため、本体は軒先などに吊るす必要がある)。

さて。わたくしはといえば、イモリやカエルには目もくれず、いきなりメインディッシュの『ヒト』の受精卵を投入してしまうのである。

説明書通りにセットし、待つこと数十分。突然マシーン本体から大量のぬるま湯が出てきた。説明書には『破水』と書いてある。…このあと『ヒト』の幼体が出てくる筈だが、良く考えたらこのままだと地面に落下して、せっかくの幼体が死んでしまう。ざるでも持って来ようかと思っているうちに、マシーンの底から何かが出て来るのが見えた。

…仕方がないので、両手で受けてみる。

生温かく、表面は白くて滑らかな、ダチョウのゆで卵を思わせる物体が、無機質なマシーンの底からぬんにょりと出てきた。

…顔があった。が、どう見てもそれは『描かれてある』のだ。しかも笑っている。これはどこかで見た。そう。ロシアの『マトリョーシカ』そっくりではないか(下図2)。




図2ヒト幼体




うわああああああああっ!!!


そしてその日は遅刻した。




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