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9:妖精の夢

突然、薄い衣をまとったおねいちゃんが出てきた。

「一人で作業をするのは大変でしょう。一緒にがんばりましょうね」

よおせえ

作業というのはどんなことかというと、瞬間湯沸かし器の配管工事
しかも、2台の湯沸かし器をつないで、ボタンひとつで2ケ所から同時給湯しようとしているのだ。

配管工事

解説もなく、いきなり現れたおねいちゃんに少しも疑問を感じないまま、黙々と作業をすすめるわたくし。
以下はその時の二人の会話。

「…あのー」
「はい」
「わたしのこと、分かってます?」
「分かりますよ、妖精さんでしょ?」
「あっ、よくご存じで」
「いや、結構有名ですよ。一部の間では」
「一部…って、それはマニアックな方々の事ですか?」
「マニアックとゆーか、それよりも…」



マニアック

…妖精相手に、もの凄く失礼なことを言っているのだった。



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