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26:背中に手形を押された付け人くんの夢

じゅうたん張りの大広間で知人(知らない人)のライブを見る。
メンバーは知人(知らない人)と知らない人(知らない人)の2名で、アコースティックギター2本で海外ロックバンドのカバーを演るという。
ライブといっても宴会の延長みたいな感じで、身内知人十数人(知らない人たち)がじゅうたんに寝転んで見ている。
客電が落ちるでもなく1曲目が始まったが、音響がおかしいのか音が全く聴こえない。演奏している側にだけは音が聴こえているらしく、無音の中ギターを掻き散らしながらくねくねと恍惚の表情を浮かべる2名。
気まずい雰囲気の観客。
唯一知人のMさん(本当に知人)が隣にいたので「音、出てないよね…?」と言うと、眉間にしわを寄せて黙ってうんうんとうなずいた。
もはや何をやっているのか分からない状況だが、3曲目くらいでようやく音らしきものが聴こえるようになって少し安堵。
ふと周りを見ると、いつからいたのか私の左隣にトランクス姿の力士が寝転んでいた。
「何してるんですか?」
「ここが今日の宿なんで、早めに入って準備してたんす」
ああ、明日は巡業だったっけ。とか話をしつつ力士を見ると、背中に誰かのサインが書いてある。マジックのいたずら書きレベルではなく、筆文字+手形、赤い落款まで押されている。
「これ、何?関取に書かれたん?」
「ああ、はい、なんか気がついたら書かれてました。でもだいぶかすれてきちゃって、怒られるかもしれないすね」
誰のサイン?と訊きかけたところで急に力士が立ち上がり、
「ちょっと迎えに行ってきます」
と言ってドアの方に走って行った。
ドアが開き、向こうから関取衆数名が付け人を従えて大広間に入ってきた。たまたまこの部屋が通り道になっていたらしい。
どうやら横綱土俵入りを済ませたところらしく、三つ揃いの化粧まわしをつけ、真ん中の豪栄道は横綱を着けていた。
トランクス力士くんは横綱豪栄道の横にぴったりついてそのまま一緒に大広間から出て行った。
ああ、あの手形は豪栄道にやられたのか。…にしては立派なサインだったなあとか何とか思いつつ、気がついたらいつの間にかライブが終わっていたので、誰となく「帰ろうか」となったのだが、何だかえらい眠たいので、そのままみんなで雑魚寝することにしたのだった。

平成26年大相撲広島巡業まであと1週間。


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