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2010年2月4日

夕方休憩室でうとうとしていたら、つけっぱなしのTVから「朝青龍引退」のニュースが飛び込んできました。音声しか聞けなかったのですが、記者会見の様子が流れていたようです。
相撲協会に出向いた後、本人が自ら引退を決め、記者会見を開いたのだと言っていました。
『心技体ともに最高の横綱』と一部で言われている、と言われている貴乃花が相撲協会理事に就任したのと入れ替わりの引退となったことは、皮肉と云わずして何といいましょう。
周りからうるさく言われていた「品格」については、残念ながら最後まで理解出来なかったのかもしれませんが、そんなもん日本人にだって理解しきれませんし、何せ親方が何せあの調子ですから仕方ありません。てか親方の教育方針に対して責任は問われないのかと、いつもイライラしていました。親方は日本人だから許される?横綱は外国人だから許されない?そんな事まで考えてしまったりして。
でもね、品格があろうがなかろうが、朝青龍はいいおすもうさんでしたよ。常にアンチが湧いて出るくらい強くて面白くて技も多彩で、とにかく相撲っぷりは見ていて痛快でした。土俵上で異様なくらい闘志をむき出しにする様は、もしかしたら体が小さい事に対するコンプレックス、加えて外国人力士が宿命のように背負うアウェイな感覚と闘っていたのではないでしょうか。その昔九州場所で大関魁皇に勝って優勝したとき「皆が魁皇魁皇って応援してるからさびしかった」って言ってたこともありましたしね。
でも弱音を吐かず、いつも強気で、何年も一人横綱を勤め上げ、良くも悪くも相撲界に目を向けさせた、その功績は立派なものだと思います。
例の暴行事件は結局あったのかなかったのか、その辺ははっきりしないままとなってしまったのですが、その後の宮城野部屋での記者会見で白鵬が涙を流していたのを見て、「ああ、もういいや」って思いました。

朝青龍お疲れさま。あなたは素敵な横綱でしたよ。


2010年2月26日

遅出のシフトのおかげで、五輪の女子フィギュアフリーを最後まで見てから出勤。雨がそぼそぼ降る中、いつものバス停へ向かう。反対車線がえらい混んでるなあとは思ったが、数分歩いてバス停に到着。
待っているうちに予定時刻を5分過ぎていたが、この路線でこの程度の遅れは普通なので気にせず待っていた、
ら。
どこからともなく見知らぬおっちゃんが近づいて来て曰く、
「何かさっき向こう見よったら、こっち通るバスがみなあっちの路線回りよったけん、バス来んかもしれんで」
キャップを被った、前歯が1本欠けたおっちゃんは、そういってどこかへ消えて行った。
しばらく半信半疑だったが、ふと停留所の時刻表を見ると、その上に張り紙が。

「○○(地名)で発生した事故のため、旧道経由のバスは全て新道へ迂回しておりますので、ご注意下さい。2月26日 △△バス」

2月26日。今日ですね。
そしてわたしが今立っているのは。
旧道。
うわああああああ!!事故おおおおおおお!?
そりゃ来ねーよ!新道新道新道はどっちだあっちだ!
雨の中競歩の如くてすてす歩いて、少し離れた大型家電量販店前のバス停に向かう。到着して間もなくバスがやって来たので、息を切らせながら乗車。何とか間に合いそうだ。
いつも乗るバス停の時刻表なんて、普通見ないからなあ。おっちゃんが教えてくれなかったら、今もまだ気付かんままあそこで待ってたろうなあ。
しかしあのおっちゃんはどこから来たんだろう。確か直前まであの方向に通行人はいなかったはずだ。
あれはもしかして。

前歯の折れたエンジェル。

おっちゃん、ありがとう!


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