本日の粋なことばの行

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◇「たいぎい」

「疲れた」という意味。
おそらく「大儀:病気であったり疲れてだるかったりして、何をするのもいやな様子(新明解国語辞典)」が語源であろう。
「しんどい」と同義に使われることもあるが、厳密にいうと、「しんどい」が肉体的疲労を表わすのに対して、「たいぎい」は精神的疲労を表わしているのではないかと思われる。
確かに「たいぎい」と聞いただけでこっちまでだるだるになってしまう。
  • 使用例(職場にて)
    従業員A「ちょっとしんどいけん、休ませて下さい」
    上司「働き詰めじゃけえね。ゆっくりしときんさい」
    従業員B「ちょっとたいぎいけん、休ませて下さい」
    上司「がたがた言わんと仕事せえ!」

  • ◇「たう/たわん」

    「(目標の高さ・長さに)届く/届かない」という意味。
    語源は、意外にもギリシャ文字の「T(タウ)」からきている。「T」の形を、人が両手を拡げている様子に見立て、両手が届く長さを「タウ」、届かない長さを五段活用の未然形を適用させて「タワン」としたもの。
    …というのは全くのデタラメです。すみません。語源はわかりません。
    「到達」の「到」ではないかとも踏んでいますが。旧仮名遣いでは『タウ』って書きますし。
    …だめ?
  • 使用例
    「便所の電球替えよう思うたんじゃが、手がたわんけん、やってくれる?」
  • 【速報】2012年7月に銀座にオープンした広島アンテナショップの名前が「TAU(たう)」に!!
    ※注意:リンク先のサイトでは「たう=届く」としていますが、これもあくまで「(手が)届く」という意味で、「(荷物などが)届く」などの場合には使用しませんのでご注意下さい。

    ◇「たちまち」

    「たまち」と、「ち」にアクセントが来る。
    居酒屋に於ける『とりあえずビール』の「とりあえず」に当たる高度な広島弁。
  • 使用例(居酒屋にて)
    「先にお飲物をお伺いしましょうか」
    「ええと、たちまち生4つ」

  • ◇「ちいとなか」

    「少しの間」という意味。
    数分程度を指すのか数時間なのか、はたまた数年なのかは状況に応じる。
  • 使用例
    「わしゃあくたびれたけえ、ちいとなか横になっとくわい」

  • ◇「ちさい」

    「小さい」という意味。「こまい」と同義。
    40歳代以上の、主に男性が使用。
    発音すると「ちいさい」よりもきつく響くので、やや軽蔑した感じを出したい時には良いかもしれない。
    …何が「良いかもしれない」だ。
  • 使用例(バスの中で聞いた会話)
    おっさんA「わしゃぁ元々気がちさいけぇね」
    おっさんB「おう」
    おっさんA「お姐ちゃんがおる前じゃ、えっとようもの言わんのよ」
    おっさんB「…じゃけぇどした」

  • ◇「とうがき」

    果物の名。無花果。
  • 使用例
    とうがきの木にカミキリがえっとおるわい

  • ◇「どしゃげる」

    「衝突する」という意味。
    比較的質量の大きな物体同士の衝突時に使用(例:自動車とトラック、客船とタンカー等)
    自動車と人間の衝突等には使用されない。
    また、極端に質量の大きな物体(例:地球と隕石)にも使用されない。
    「ど」の部分で衝突した瞬間の衝撃を、
    「しゃげる」の部分でその後の被害状況(陥没したとか、破片の飛散とか)を表現している。
    …と勝手に解釈しているが、どうだろうか。
    「ぶつかる」よりは致命的な感じか。
  • 使用例(会話)
    父「そこに造船所があるじゃろう。昔そこの沖でのう、大けな船が沈んだことがあるんよ。」
    夫「何があったんですか?」
    父「外国船が、ねと向けてどしゃげたんよ。」

  • ◇「どどど」

    梶山家(=梶山シュウ+kajikaz)でのみ使用。「とても状態の良い便が出た」と云う意味。
    まれに本日2回目、という事もあり、その場合は「にどど」と云う。
  • 使用例(会話)
    どどど?」
    どどど。」